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文系および理系

つい半月前まで学生だった者からの視点として書いてみる.

参考:
再考:理系と文系(Logical Sebastian)

聞系と履系(404 Blog Not Found)

結論から言うと文系でも理系でもすごいヤツはすごいしダメなヤツはダメ.上下とるとだいたい同じくらいになると思う(友人一同ながめてみてそう感じる).
で,優秀さで真ん中あたり平均するとやっぱりなんとなく言われがちなとおり文系の方が若干「ダメ」気味な人が多いように感じる.だからLogical Sebastianに書かれている

「文系バカ≦理系バカ<(越えられない壁)<文系優秀<理系優秀<文系神」

は,間違っちゃいないけど正確には

「文系バカ≦理系バカ<(越えられない壁)<文系優秀<理系優秀<文系神=理系神」

である.

でもこれはちょっと世代によって順位が上下する.たとえば僕と同世代くらいでの理系は,僕の知る限りははっきり言って文系以上にひどいのが多かった.
理由は明白で,上の世代では「文系に行って遊び倒す」ような人達が,時代の流れのせいか理系にも大量に流れてきたからである.僕と同じ情報系の学部に4年間通って,卒業して学んだ事は「おれにはパソコンは向いてなかったということ」と言ったやつが本気でいたくらいだ.
「理系はなんとなく就職に有利そう」と思って願書を出した「大学で遊び倒すつもり」の人達が,実際に入れてしまうからこんなことがおこる.

実際文系が上か理系が上かと言ったら優秀なやつが上でダメなやつがダメである.
僕は社会学や経済学出身で年収何千万という人を知っているし,弁護士は言うまでもない.
いずれも専門分野を極めた人間というのは自分次第でどこまでも上り詰められる可能性を秘めている.もしも誰かにとってどっちが上か重要になるとしたら,たぶんその人はどっちかに属していただけで,とても「専門を学んだ」とは言えない人間なんだろう.

話の視点を404 Blog Not Foundよりにする.

数学がなんかすげーって言うのは概ね賛成である.
抽象化してとらえたモデルからなんでもかんでもはじきだそうというのが概ね僕の数学に対する理解なんだが,抽象化されているからどんな分野にも必ず応用がきく.
「微分積分がなんの役に立つか分からない」と言う人,落ち着いて考えてみてくれ.微分積分がなければ携帯電話もパソコンもない.フーリエ変換が積分より定義され,そのおかげでカメラ付き携帯がすばやく画像を保存してくれるんだ.ましてや今君が見ているインターネットの技術なんてフーリエ変換の固まりだ.

ま,でも確かに使うだけならそんなことは知ったこっちゃない.

重要なのは,数学がはじめから「他の分野に応用をきかせるための分野」であることである.
だからthere was only mathematics.という言葉は数学のなりたちという立場から見るとまったく正しい.「世界のすべて」を学ぼうとする学問を僕は数学と哲学しか知らない.細かく探したらいっぱいあるかもしれないが.

404 Blog Not Foundでは

理系にとって全順序というのは、先人の肩にのり、そして後人を肩に乗せる、歴史を超えた壮大な肩車の一環なのだ。 そしてそれがため、理系というのはどうしても謙虚になりがちだ。彼らは自分の業績が自分だけの業績でないことをあまりに知っているのだ。

これに対して、「文系」というのは、あまり先人の肩をあてに出来ない。全順序をあてに出来ないからだ。肩かと思って乗っかると、そこはみぞおちで先人のうめき声が聞こえたりというのがむしろ普通なのではないか。

と述べている.これはつまり「理系にふくまれる学問は過去からのベクトルで,文系にふくまれる学問は過去からの集合だ」と言いたいのだろうか.なんだか文系理系の定義すら明確にしてくれそうだ.

実際,少なくとも過去から学び未来に生かそうという視点から見たらこの定義はあきれる程正しい.法律や政治,心理学,社会学等は経験に基づく場合が多い.たくさんの経験(失敗も成功もふくむ)という要素を持つ集合をヒントにし,新しい経験をして集合に要素を加える.
対して数学や物理学,生物学などにおいては過去の経験は前提条件になる.過去に証明された事象を再びくり返す必要がないので,新たな経験はベクトルとして伸びていくだけである.

それを踏まえてさらに引用すると

文系の方が「先人」という言葉を多く使いたがるようにも感じる。なぜだろうか。「先人」を使うことにたけては理系の方がはるかに頻繁なのに。

一つには、理系が先人を使う時には、「先人」という十把一絡げの言い方ではなく、具体的に「ニュートンのF=ma」とか「アインシュタインのE=mc2」という言い回しを好むからだと思う。それが空気のように当たり前なので、空気のように見えない、というわけだ。

これについての本当の意味はたぶんこうだ.
文系においては「先人」は「過去の経験の総称」を指すのだ.理系において先人を語るときはほとんどの場合具体的な個の人物を指すことができるが,文系においては「あの時はこう,その時はこうだった.だからこうだ」という議論を展開するために「先人」となるのである.これはそれぞれそういうアプローチの学問形態だからなのであって,好みは関係ない.

ここまでの理系文系両者を振り返ると,文系の方が混沌としやすい学問だといえる.なぜなら今日正しかったことが明日正しいとは限らないからである(だからこそだめなやつまで「おれできる」って思っちゃうんだが).

ところで文系の人が業績に対する姿勢も傲慢になりがちだという話なんだけど,僕はまったくそんなことは感じないし,思った事もない.これは僕が傲慢だから他の人に対してそう感じるのかもしれない.

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